アスリートにとって、食べることは「トレーニング」である。

スポーツ選手のたんぱく質摂取量の目標値は、体重当たり1.5~2.0g必要だといわれています。アスリートの筋肉組織は日々の激しいトレーニングで損傷するので、すばやい筋肉の修復・合成のためには、運動直後の栄養補給は重要になってきます。筋肉では、トレーニング中に筋たんぱく質の分解能が高まり、トレーニング直後から1~2時間後にわたって、筋肉の合成を高める成長ホルモンが血中で高く維持されています。そのためトレーニング直後にすばやく栄養補給を行うことは、筋たんぱく質の合成に効果的だといえます。特に筋肉に負荷を与えて行うレジスタンス運動は、成長ホルモンの分泌を促進するので、ウエイトトレーニング後はたんぱく質の食品ばかりでなくご飯やパン、麺などの主食をしっかり取ることも大切です。エネルギー源の糖質を摂らないと、せっかく摂ったたんぱく質が身体づくりのためではなく、エネルギーとして使われてしまうからです。

何を食べる?どう食べる?

野球は球技種目に特徴的な強い負荷と弱い負荷が交互にやってくるスポーツで、複合型といわれています。特にその中でも小学校高学年から中学校までのジュニア期は、身長が伸び、体重が増え、心肺機能も発達してからだが大きく成長する時期です。エネルギーも栄養素もどんどん消費されるので、どんな子どもにとっても、食事をしっかりとることが大切になってきます。アスリートなら、からだの成長に加えてトレーニングで使うエネルギーが必要なので、なおさらしっかりバランスよく食べる必要があります。ジュニア期に必要な食事量は、実は大人とそれほど変わりません。

プロテインなどの有効利用も。

タンパク質はアミノ酸という成分から成り立ち、「生命の素」ともいわれています。アミノ酸には多くの種類が存在し、さまざまな働きをするものがあります。このうち、体内で合成できないものは「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事で補給するしか手段はありません。こうしたアミノ酸が体内に不足すると、疲労、血液の老化、肝機能の衰えなど、体を壊してしまうケースも出てきます。「アミノ酸スコア」の高い食品を食べるように心がけ、食事の回数や時間などにも気を使いながらトレーニングに励めば、理想の筋肉をまとった身体に近づけるに違いありません。プロテインの使用も考えながら栄養の不足がないように管理していきます。

パフォーマンス発揮には欠かせない栄養素をしっかりと管理していく。

スポーツ選手にとって、栄養素の適切な摂取は良好な栄養状態、十分な競技成績、適切な疲労回復、そして健康障害の軽減のためにとても重要になります。食事により摂取されるエネルギー源栄養素は炭水化物(糖質)と脂肪ですが、激しいスポーツによって消耗する筋肉のグリコーゲンの補充を速やかに行うために必要な栄養素は炭水化物です。からだづくりには筋肉や骨の材料であるたんぱく質、カルシウムなどが重要になります。また、エネルギー生産反応を円滑にすすめ、様々な身体機能の調整のためには各種ビタミン、ミネラルの適切な摂取が必要であり、水分の補給も特に暑熱環境下でスポーツを行う選手にとっては重視しなければいけません。
野球選手としてパフォーマンスを高めていくための身体作りは不可欠です。糖質は運動中の最も重要なエネルギー源になります。たとえばアスリートは試合前の夕食に高糖質食を取り筋グリコーゲンの貯蔵量を最大限まで増加させます。また、トレーニング中や試合中のゼリーやドリンクなどの液状糖質は、活動している筋への燃料補給になります。トレーニングや試合後の糖質摂取はグリコーゲンの貯蔵を回復し、筋タンパク質のネットバランスを最大化させます。ネットバランスとは、筋タンパク質の合成量から分解量を引いた値になります。骨格筋の筋肥大を起こすためには、ネットバランスがプラスでなければなりません。合成量が分解量を上回る必要があります。

栄養摂取のタイミングが鍵となる。

基本的な糖質燃料はグルコース(ブドウ糖)であり、総エネルギー量に占める割合は運動強度、持続時間によって変化します。運動中に消費する糖質の量は、直近の食事のタイミングや内容、運動中の栄養摂取など、多くの因子があります。トレーニング後、試合後の糖質摂取は、筋グリコーゲンの最大限の回復を図るために極めて重要です。特にタイミングが重要で、運動後30分以内の摂取が推奨され、2時間以上遅れると、グリコーゲンの回復率は50%低下します。また、1時間に体重1kgあたり1.2gの糖質を15分〜30分ごとに最大5時間にわたり摂取すればグリコーゲンの最大限の再合成が可能となります。また、運動中の筋グリコーゲンの枯渇は、筋疲労時の筋収縮を困難にさせてしまいます。自らに合った、方法を見つけることが出来れば、より一層トレーニング効果を高めることが出来るはずです。

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